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コンサルティングファームの概要

「戦略系」「総合系」「IT系」など、一般的・わかりやすい区分で整理しています。

しかしながら、今や総合系やIT系でも「戦略」案件を当たり前のように扱いますし、一方戦略系も、「実行」し成果がでるところまで伴走することが求められる/大事だとアピールし、IT/DX専門の組織を持つなど、以下の区分に本質的な意味はないと言っても過言ではありません。

あくまで、整理して把握するためのもの程度に捉えてお読みください。

【戦略系】

1.ファーム例

(1)外資系
ボストン コンサルティング グループ、マッキンゼー、ローランド・ベルガー、ベイン・アンド・カンパニー、A.T.カーニー、アーサー・ディ・リトル など

(2)内資系
コーポレイト ディレクション、ドリームインキュベータ、INTLOOP Strategy など

2.どのようなファームか

企業にとって最上流のまさに「経営」戦略を中心に、企業の取締役が直接担当するような経営課題を主に扱うファームとなります。
例えば、全社の事業ポートフォリオの見直し、既存事業から大きく離れた新規事業への参入戦略立案(製薬会社におけるデジタルヘルス事業への参入)といったイメージです。
戦略や事業計画の立案といった、2か月から半年程度の期間のプロジェクトが多くなります。

【総合系】

1.ファーム例

①監査法人系(いわゆるBig4)
PwCコンサルティング、デロイトトーマツ、KPMGコンサルティング、EYストラテジー・アンド・コンサルティング

②その他
アクセンチュア、アビームコンサルティング、日本アイ・ビー・エム、フォーティエンス、シグマクシス、Xspear Consulting など

2.どのようなファームか

戦略立案から、戦略を計画に落とし、計画の実行支援・運用支援まで、まさに「総合」的に企業経営を支援するため、「総合系」と呼ばれます。
具体的なイメージとして、総合系ファームにおけるM&Aの支援の例を挙げます。

顧客企業のある事業部で、事業拡大のためにM&Aを行うこととなった場合、M&A戦略の立案、M&Aの実行計画の策定、M&Aの実行支援(買収先候補のリストアップ、いわゆるデューデリジェンスと言われる評価など)といったM&Aそのものを支援します。

買収が成立すると、次に統合作業に関し、統合計画を策定し、例えば物流網の統合、経理・会計処理体制の統合、人事制度の統合、さらにこれら業務・制度変更に伴うITシステムの統合や導入、さらに導入後の運用サポート(例えば、ITシステムの保守・運用)まで行います。

このように実行・運用サポートまで行うため、戦略や計画立案は数か月でも、トータルでは数年かかるプロジェクトも多々あります。

【シンクタンク系】

1.ファーム例

野村総合研究所、三菱総合研究所、日本総合研究所、三菱UFJリサーチ&コンサルティング、みずほリサーチ&テクノロジーズ、NTTデータ経営研究所 など

2.どんなファームか

経済・産業・社会に関する調査・研究や政策提言を起点として、官公庁や民間企業に対するコンサルティングを行うファームです。金融機関や大手企業のグループ会社として設立されたファームも多くあります。

官公庁向けには、政策や制度の調査、社会課題に関する実態調査、政策立案・実行支援などを行います。民間企業向けには、経営戦略、事業戦略、DX、業務改革など幅広いテーマを扱います。ファームによっては、ITシステムの構築・運用まで一貫して行う点も特徴です。

【ソリューション領域特化型】

1.ファーム例

(1)IT
フューチャー、シンプレクス、ノースサンド、Dirbato、SHIFT、INTLOOP など

(2)M&A、財務アドバイザリー
PwCアドバイザリー、KPMG FAS、フロンティア・マネジメント、山田コンサルティンググループ など

(3)プロジェクトマネジメント
マネジメントソリューションズ、INTLOOP Project Management など

(4)人事
マーサージャパン、コーン・フェリー・ジャパン、クレイア・コンサルティング、リクルートマネジメントソリューションズ、セルム、リンクアンドモチベーション など

(5)マーケティング・ブランド
博報堂コンサルティング、電通コンサルティング、インターブランドジャパン など

2.どんなファームか

IT、M&A・財務、人事など、特定の経営課題や機能に関する高い専門性を強みとするファームです。顧客企業の業界を問わず、専門領域を軸にプロジェクトへ参画します。

例えばIT領域では、IT戦略やDX構想の策定、業務要件の整理、システムの選定・導入、導入後の定着・運用までを支援します。M&A・財務領域では、買収・売却に関する助言、デューデリジェンス、企業価値評価、事業再生などを行います。人事領域では、人事戦略、人事制度、組織開発、人材育成などを扱います。

担当領域に関する知識や実務経験が重視されやすく、事業会社のIT、経理・財務、人事、マーケティングなどの経験を活かして、コンサルタントへ転職する例も多くあります。

【業界特化型】

1.ファーム例

(1)ライフサイエンス/ヘルスケア業界
ZSアソシエイツ、IQVIAソリューションズ ジャパン、CDIメディカル、メディヴァ、グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン、日本経営 など

(2)製造業
日本能率協会コンサルティング、ジェムコ日本経営、テクノ経営総合研究所、OPE× など

2.どんなファームか

特定の業界に関する深い知識や経験を強みとするファームです。業界特有の商流、規制、技術、業務プロセス、顧客構造などを踏まえて、戦略立案から実行支援までを行います。

例えばライフサイエンス/ヘルスケア業界では、製薬会社の研究開発・薬事・営業・マーケティング支援、医療機関の経営改善や業務改革、医療政策・制度に関する調査などを扱います。製造業では、生産性向上、工場改革、原価低減、サプライチェーン改革、品質管理などが代表的なテーマです。

業界経験者は、業界知識や専門用語、規制・商慣習への理解を直接活かしやすい点が特徴です。一方、コンサルティング経験者が、特定業界の専門性を深めるために転職するケースもあります。

【中小企業特化型】

1.ファーム例

船井総研、タナベコンサルティング、小宮コンサルタンツ、リブ・コンサルティング など

2.どんなファームか

主に中堅・中小企業を顧客として、経営戦略、営業・マーケティング、人材採用・育成、業務改善、事業承継、DXなど、経営全般を支援するファームです。

大企業向けのコンサルティングと比べ、オーナー経営者と直接やり取りする機会が多く、そのオーナー経営者に提案が受け入れられれば、確実に戦略を実行に結びつけやすい点が特徴です。そのため、戦略や計画を提案するだけでなく、現場に入り込んで実行や定着まで支援する傾向があります。

また、中小企業は、コンサルティングに大きな予算を投じることができないため、業界・業種ごとに蓄積した成功事例やノウハウを提供し、素早く価値を出すことを求められることが多い点も、大手企業を相手にするコンサルティングとの違いの一つになります。


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